Date: Fri, 27 Dec 96 18:58:10 JST
From: Office of UVSOR Users News 
Subject: [UUN:23] UUN 2(3) 1996.12.27 第 
 28 回  UVSOR 運営委員会の報告他   (1/2)
To: UUNML@wbase.fuee.fukui-u.ac.jp (UVSOR Users (News) ML)
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UVSOR利用者懇談会への正式登録を!!!(Vol.1 No.2・No.3-2a2を参照)

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*     UVSOR USERS NEWS (UUN) Vol.2 No.3 (1996.12.27)     *
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               前号 Vol.2 No.2 は 1996.10.09 発行済
               UUN に関するご意見・お問い合わせ等は
                 uunoffice@lunasor.ims.ac.jp
                   (UUN 事務局)
               UVSOR のホームページは
                 http://www.uvsor.ims.ac.jp
                   (UUN の backnumber も読めます)

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*UVSOR利用者懇談会があります。

  第 10 回日本放射光学会年会・放射光科学合同シンポジウムが 1 月 8 日
 から 11 日まで東京大学本郷キャンパスで開かれます。
  UVSOR利用者懇談会は、初日 1 月 8 日午後 4 時から化学教室 4F 
 講義室で開かれます。奮ってご参加ください。
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目次
  1. 第28回UVSOR運営委員会の報告
  2. 運営委員会委員リスト
  3. 施設長からの要望
  4. UVSOR将来計画(中間報告その2)抜粋 (分子研リポート'96より)

1. 第28回UVSOR運営委員会の報告

 去る7月28日に標記の会議が分子研で行われました。利用者懇談会の会長と
いうこともあり、私はこの会議にはじめて出席しましたが、皆様への報告が遅く
なったことをおわびいたします。

 議題は以下の通りです。
 1.報告事項
  (1) UVSORの現況について (所長より)
  (2) 平成8年度UVSOR共同研究(前期)の進行状況について(小杉)
  (3) 加速器(光源)について(浜)
  (4) 観測システムについて(鎌田、木下)

 2.審議事項
  (1) 平成8年度UVSOR共同研究(後期)について
  (2) UVSORの将来計画について
  (3) その他

  この中で、課題採択の件にしぼって報告します.今回は、施設利用のビーム
 ラインに限って全部の課題を受け入れることは時間配分の上から不可能であっ
 たので、一部を次期に再申請してもらい、一部を協力研究として受け入れるこ
 とになりました.前期にあったような形での不採択は、今回はありませんでし
 た.
 
  なお平成9年度の前期からは、物性研SOR−Ringの停止、PFの高輝
 度化に伴うシャットダウン等のため、UVSORへの申請が殺到する事態が予
 想されるので、これまでのような原則的にすべての課題を受け入れることがで
 きなくなることが話し合われました.これについては、このニュースに小杉施
 設長からの書簡を掲載しましたので、参考にしてください.

 次回の運営委員会は、平成9年2月上旬に予定されています.この会議については
、できるだけ早く報告することをお約束します.


2. 平成 8 年度運営委員会委員リスト

 UUN Vol.1 No.5 でお約束していた平成 8 年度運営委員会委員リストです。

  施設委員

   小杉信博   極端紫外光施設施設長
   鎌田雅夫   極端紫外光施設施設 助教授
   木下豊彦   極端紫外光施設施設 助教授
   濱 広幸   極端紫外光施設施設 助教授
   福井一俊   極端紫外光施設施設 助教授 (客員:福井大学工学部助教授)

  所長委嘱委員 (所外)

   太田俊明   東京大学理学部 教授
   小谷野猪之助 姫路工業大学理学部 教授
   渡邊 誠   東北大学科学計測研究所 教授
   関 一彦   名古屋大学理学部 教授
   木原元央   高エネルギー物理学研究所 教授
   神谷幸秀   東京大学物性研究所 教授
   村田隆紀   京都教育大学 教授

  所長委嘱委員 (所内)

   森田紀夫   分子構造研究系 助教授
   鈴木俊法   電子構造研究系 助教授
   薬師久弥   分子集団研究系 教授
   見附孝一郎  極端紫外光科学研究系 助教授


3. 施設長からの要望

 小杉施設長から、次のような要望をいただいています.これについては山口の物理
学会の際のインフォーマルミーティングでは紹介いたしましたが、出席できなかった
方への周知が遅れてしまいました.9年度前期の課題申請の終わった今となっては、
お知らせする時期が遅すぎるのですが、施設側の考え方を知っていただく上でも大切
な文書ですので、掲載いたします.
 このことについてのご意見などがあれば、事務局におよせください.ユーザーの考
えとして、次回の運営委員会に伝えたいと思います.

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                                                           9月26日 

UVSOR懇談会会長 村田隆紀様

                                                UVSOR施設長 小杉信博

                                お願い

先日発行のUVSOR USERS NEWS でも懇談会会長が言及されておりますが、
現在、来年度からの他施設のユーザーの処理の問題に頭を痛めているところです。

最終的に対応策は次回の運営委員会で了承を得ることになりますが、その前に
ユーザーの方々のご意見も伺っておく必要があると思いますので、懇談会として
意見を集約していただけないでしょうか。


現在、施設内で議論して得た対応策(案)は以下の通りです。
あくまで現時点での案という理解でお願いします。


1)UVSORではこれまでユーザーの増加に従って必要なビームラインや年間ビーム
タイムを増やし続け、共同利用実験の計画を100%実現する努力をしてきた。
しかし現在、ついにビームライン増設の余裕はなくなり、次の方策は
ビームラインを効率のよいものに置き換えることしかなくなった(2週間
かかった測定を1週間で済むような)。現在、質の向上を主目的にして
ビームラインの更新計画を予算とマンパワーの許す範囲で推進しているが、急激なユ
ーザーの増加には対応できないのが現状である。むしろ更新には
1年間前後のビームラインのシャットダウンが伴うので、ユーザーに我慢してもらう
事態が発生している。

2)現在、年間ビームタイムの方は3000時間前後を供給している。しかし、これ
以上増加させるのは、施設スタッフの人数の少なさや超過勤務の必要性などの難問を
クリアしなくてはならず、実際上はほとんど無理である。 むしろ、年々加速器の故
障率が増加してきて、1週間内に1日程度の不足ビームタイムを補填する余裕を含ま
せた運転を考えると現在のような運転になってしまう。さらに今後は1週間まるまる
実験できなくなるような故障も起きることを考慮すると、ユーザーには最初は配分し
ないような週を1年間に1、2週程度用意しておく必要もあり、実質的にビームタイ
ムを増加させることは不可能に近い。

3)平成8年度前期は申請内容が不十分なための不採択が出た(これまでなら最低線
をクリアできるように施設スタッフがアドバイスして採択になるように努力してきた
ところであるが、ビームタイム不足のためそれができなくなった)。また、平成8年
度後期は内容的には問題なくてもビームタイム不足のために一部の申請に対し申請者
了解のもと、半年程度待ってもらう例が出ている。このように他施設のユーザーがUV
SORに流れてくることがなくても、すでに不採択をせざるを得ない状況になりつつあ
る。これまでは半年ごとに申請できるということでユーザーとしては年2回の実験計
画を立ててこられたと思うが、今後はビームタイム不足のビームラインについては年
1回の配分が基本になると思われる(たとえ申請内容が十分なものに対し公平に配分
しても)。 

4)結論として、他施設のユーザーがUVSORに流れてきても、施設として特別なビー
ムタイム配分は考えない。ユーザーの増加に対する一般的な対応策をできる範囲で講
じるだけである。なお、UVSORの次期計画を要求していく上では、研究レベルの高さ
や不採択率の大きさなどが要素になるので、競争原理の導入は必要不可欠だと考える
。

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