Date: Mon, 31 Aug 98 19:50:58 JST From: "The Office of UVSOR User's Union"Subject: [UUN:33] UUN 3(5) 1998.08.31 第32回極端紫外光実験施設運営委員会報告 To: UUNML@wbase.fuee.fukui-u.ac.jp (UVSOR Users (News) ML) X-Mail-Count: 00033 *********************************** * * * UVSOR USERS NEWS (UUN) Vol.3 No.5 (1998.08.31) * * * *********************************** 前号 Vol.3 No.4 は 1998.07.30 発行済 UUN に関するご意見・お問い合わせ等は UVSOR 利用者懇談会(UVSOR Users Union)事務局 uuuoffice@lunasor.ims.ac.jp UVSOR のホームページは http://www.uvsor.ims.ac.jp (UUN の backnumber も読めます) 第32回極端紫外光実験施設運営委員会報告 利用者懇談会 会長 難波孝夫 H10年度後期の課題審査の為の小委員会が本年6月24日に、引き続いて7月9日に 上記の運営委員会が開催されました。その審査結果は別途 UUN でお知らせいたします ので詳しくはそちらをご参照下さい。ここでは両方の委員会に出席する機会を得まし たので会員の皆様にその議論の概略を御報告いたします。今後のUVSORでの研究やマシ ンタイム申請の際の参考にして頂ければ幸いです。 [1]平成11年度後期のUVSOR利用について 運営委員会の議題の中でユーザーにとってもっとも重要な当面の議題は課題審査で あり、事前に小委員会で全ての申請書を詳しく読んで、原案を作成します(6/24。こ の作業はかなりの時間と労力を要します)。今までは大部分の申請課題が採択されて 来ましたが、ここ1年ほどは残念ながらユーザーからの申請時間総数に対して配分で きるマシンタイムの不足があらわになって来つつあります。数値で示しますと、施設 利用の平均採択率は約88%、低い採択率のBLは1B(70%),2B1(71%),5B(78%),7A(53%), 等です。 1.以前見られた、申請書に記されている実験計画や研究内容の記述が不十分で、研 究の意義を読み取りにくいものは影を潜めましたが、一方で、教官の来所計画が無く、 実験が学生に任されたままのものがあります。無責任体制を避ける意味で、少なくと も実験立ち上げ当初は教官の立ち会いが必要かと。申請がオーバーしているBLでは不 採択理由にもなる可能性が在ります。 2.全体にマシンタイム削減というきびしい状況になって来ています。 従って、全ての申請に平等に時間配分することを(暗黙の)原則とすることが正し いのかどうかについて一層の厳しい議論が起こりえます。特に今後UVSORの運転経費 の削減が進行した場合に([3]参照)。 3.混んでいるBLではそのグループのここ1,2年の採択状況・それに見合う実験の 進捗状況・成果等が採択の可否を決める因子になりえます。 4.3.に関しては各グループの実験状況が各BL担当者によって報告され、それを基 に採択時間数などが査定される傾向にあるのでユーザーとしては(毎週木曜日の施設 の打合会などでグループのactivityをプラスに報告してもらうよう)実験の重要性・ 実験状況をよく各BL担当者に理解しておいてもらうことも重要です。実験終了後にBL 担当者に提出する報告書(BL診断表)がその一助になると思われます。もっと利用さ れては如何でしょう? 5.結果的に(実質的に)複数のBLに申請が出ているグループはそれらが混んでいる BLであれば止むなくどれかに絞らざるを得ない場合が出ました。 6.「高い採択率はかえって今のままで十分であると解釈され、運転時間延長の予算 要求の根拠になりにくい」という話しが施設側から出た。これに対して、UVSOR発足 時から「1ユーザー1申請課題」という暗黙の了解がユーザーの間に浸透しており、 この制限がなければ、実質的な採択率は50%程度であるのでその旨をよく外部に説明 して欲しい、との要望が出されました。 [2]研究系所内BLの取り扱い UVSORのBLは利用を広く公募する施設利用BLと、研究系教官がその運営の責任を持 ついわゆる「所内BL」の2本立てから成り立っていますが今回は次の3本の所内BLの 見直しが決まりました。 ・BL2A(旧正畠BL)−−基生研関係の利用に転用。 ・BL8B2(旧井口BL)−−主幹預かりで継続(UVSORの中で最も成果の上がっているBL の一つなので閉鎖はあり得ない(?)。難波の個人的感想)。 ・BL6B(薬師、田原BL)−−フリーポートとする(UVSORでの赤外利用BLは2から1へ 減。「このBL建設の経験を次ぎに生かすためにシャットダウンまでに最後の後始末を して欲しい」旨のコメントが出された。将来、赤外利用も含めてその利用分野を再検 討する)。 ・UVSOR協力研究(所内教官と協力して研究をすすめるBL)については分子研全体の協 力研究に一本化する事となった(但し、その場合にはユーザーにとっては所内BLの利用 状態が見えなく恐れもあるので、「マシンタイムの申請書にはこれまで通り所内BLの 情報を残すように」との要請がなされた)。 [3]その他 ・特別経費としてここ数年UVSOR実験経費増額を要求中(9テーマを12テーマに)。 ・UVSORワークショップ開催(98/11予定。単バンチ、時間構造) ・H9年度に比べて実験経費・運転経費の15%削減。平成11年度も同じ削減率の見込 み。UVSORの運転時間の削減・各BLの見直しの繰り延べでしのぐしかない(?)。 以上です。以下は報告ではありませんが、最近のUVSORは当初の立ち上げ時と相当 事情が違ってきています。来所の前にはユーザーに配布されている「UVSOR施設 ガイドブック」を精読してくることをお勧めします。学生にも周知願います。特に古 くからのユーザーの場合には、最近になっていろいろと変わった部分があるので、 Updateした情報を確実に知っておいてほしい、と言うのが施設側からの要望です。